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月桂樹の芽

『月桂樹の葉SS』のネタ帳です

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2026.07.06 (Mon) Category : 

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前乗りラルちゃん2

2012.11.06 (Tue) Category : memo

テキトーに座っててー、と言ったら、
ラルちゃんはキョロキョロしたあと、ソファへ座った。

俺はラルちゃんに会う前にスーパーで買ってきた食材を、
冷蔵庫に入れたあと、キッチンの中からリビングへ声をかけた。

「ラルちゃん、とりあえず、コーヒーでも飲む?」

「あ、いえ。どうぞ、お構いなく」

「そのくらい構わせてよ。俺も飲むからさ」

お湯を沸かしてる間に、カップへコーヒー色の粉を入れた。
キッチンから、ラルちゃんの様子を覗いてみる。

ラルちゃんは、なんでか、ちょっと緊張してるみたい。
いつもは落ち着き払ってるヒトが、膝の上に手を置いて、
所在なさげに座ってるかんじが、なんかイイ。

シュウシュウとケトルに呼ばれて、
お湯をカップに注ぐ。イイ匂い。
二つのカップを両手に持って、リビングへ行った。

「お待たせー」

「恐れ入ります。アイヴィー様にコーヒーを淹れて頂くなんて」

「はははっ。インスタントコーヒーひとつで恐縮し過ぎだよ」

俺も一口飲む。ウマイ。

「あ。ラルちゃん、メシの前に、シャワー浴びる? それとも、寝る前派?」

「いえ。今日はシャワーには入りませんので」

「え? 遠慮しなくてイイんだよ?」

「あの、申し上げにくいことなのですが、
バスタオルや寝衣を持たずに来てしまいましたので」

「そのくらい俺の貸すに決まってんじゃん。
身ひとつで来ていい、って言ったの俺なんだし。
じゃあ、コーヒー飲み終わったら、
ラルちゃん、先、シャワー入ってて?
俺、その間にメシ作っとくからさ」

ラルちゃんはまだ恐縮してた。でも、俺は知ってる。
ラルちゃんは『押し』に弱いってコトを。

だから俺は、とにかくパジャマにして貰う服を渡して、
押し込むみたいな形で、シャワールームへ入って貰った。

ちょっと強引過ぎたかな?
リビングで一人になってから、そう思ったけど。
何でもかんでも遠慮しがちなラルちゃん相手には、
このくらい強引じゃなきゃダメな気もする。
向こうからシャワーの音が聞こえてきた。

「さて。俺は晩メシでも作りますかっ」
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前乗りラルちゃん1

2012.11.03 (Sat) Category : memo

『親愛なるアイヴィー様へ』

ロレート公国国王側近のラルちゃんから俺のケータイにメールが来た。
メールには、まあ、平たく言うと、
多分こういうかんじのことが書いてあった。

・今度、ロレート公国の公式行事があること。
・ジョシュア殿下も出席するから、ラルちゃんが学院までお迎えにくること。
・早朝の出発になるから、可能なら、前日から島に行きたいこと。
・島には生徒の関係者が泊まれるゲストハウスがある、
 と陛下から聞いたが、ラルちゃんも泊まれるのか、ということ。

そんなような内容が、これ以上ないくらい、
カッチカチに畏まった文章で書いてあった。

俺は「ラルちゃんなら、晩メシ朝メシ付きのゲストハウスに、
タダで泊まれるから、身ひとつで来てくれればイイよー」
と書いてラルちゃんに返信した。

そして、ジョシュアの出発前日。
学院では夕食も終わるくらいの時間に、
ラルちゃんはアルフォンソ島にやってきた。

俺はいつものように、空港まで車で迎えに行った。
ラルちゃんは、いつもの軍服チックな側近な装いで、
チャーター機から降りてきた。

「ラルちゃーん」

俺は片手を挙げる。俺を見つけたラルちゃんは、
少しだけ表情が緩んだように見えた。
でもそれは、たった一瞬のことで、いつもの無表情で真面目な顔に戻った。

「ご無沙汰しております、アイヴィー様」

「いらっしゃい。長旅お疲れ。じゃー、今日はもう遅いし、
早速、ゲストハウス行きますか?」

「はい。宜しくお願い致します」

ラルちゃんを車に乗せて、俺は今日のホテルに連れて行った。

「着いたよー」

車から降りたラルちゃんは、期待以上に驚いてた。

「……アイヴィー様? こちらがゲストハウス、ですか?」

「うん。今日、ラルちゃんが泊まるゲストハウス 。ま。俺んちだけどねー」

「そんな! アイヴィー様にそのようなご迷惑をおかけするわけには参りません」

「メーワクなんかじゃないってー。
俺んち、マージナルプリンスどもも泊まりに来たりするしー」

ラルちゃんの表情が暗くなった。

「やはり、ゲストハウスには宿泊できなかったのですね」

「え?」

「殿下の血族ではないわたくしでは宿泊不可だった為に、
アイヴィー様がご自宅をご提供して下さると、
そういったご提案なのではないですか?」

「あははっ。違う違う。生徒の血族じゃなくても、
関係者ならホントに宿泊は可能だよ?
ジョシュアがラルちゃんのことを関係者だと認めれば、今からでもね?」

「では、何故……」

「今日、ラルちゃんを俺んちに連れてきたのは、
一回、ラルちゃんにも泊まって欲しいなーと俺が思ったからだよ?」

ラルちゃんは呆気にとられたような顔をしたあと、
少しだけ、困ったような顔をしてた。

「……やっぱ、庶民的な俺んちなんかより、
豪華な本物のゲストハウスのほうがヨカッタ?」

「いえ、そのようなことは」

「じゃ、家の前で立ち話もなんですから、中、入ろっか」

ホワイト・レディ5

2012.10.05 (Fri) Category : memo

リキュール当てクイズで場が和んだあとは、C博士の山や海の話を始め、
互いの近況報告のような話をしていたと思います。
新鮮なメンバーが五人揃ったせいで、Sにはどの話も目新しいものでしたが、
予定外に帰りが遅くなっていることも気になっている頃でした。

「おっ、イイねえ〜」

突然、ニヤニヤしながらC博士がそう言いました。
何が良いのかと、彼の視線を負うと、
C博士が見ていたのは、一人の女性でした。

モデルのような肉体を持つ女性が、
このテーブルの横を通り過ぎ、カウンター席に座ったんです。

紫のワンピースは、女性であることを見せ付けるかの如く、
ボディラインにピッタリと合い、
スカートの部分はかなり短く、白い太ももを覗かせていました。

「いやー、イイもん見たな〜」

「止めて下さいよ、恥ずかしい」

喜んでいるC博士をたしなめたのは、Bでした。

「C博士って、ああいう明らさまなのが好みなんですね」

「何だ、B。妬いてんのか〜?」

「失望してるんです。あんなのにフラフラ付いていったら、
大金だけ取られて泣かされるのがオチですよ」

「そりゃ〜、偏見だろ。あのナイスバディが羨ましかったら、
お前も一度、ああいうムチムチの着てみろって。
お前、背だけは高いからな、案外似合うかもしれないぞ?」

「死んでもイヤです」

「あ、あの、C博士」

「んー? どうした、A」

先程から、もじもじとしていたAが、
何か、思い切ったように、こう言い出したのです。

「あの件、L博士とSさんに、ご相談してみるのは、どうでしょうか?」

Aがそう言うと、同じチームのBとC博士は三人で顔を見合わせました。

「おい、A。部外者には関係ない話だろ」

止めに入ったのはBで、彼女は反対のようでした。

「でも、お二人にご相談したら、
何か良いアドバイスが頂けるかもしれませんし」

C博士は腕を組みながら、そうだな、と言いました。

「俺達の間で煮詰まってるよりは、外部の意見を聞いたほうが良いかもな。
うちの組織内でも、最もクレバーでクレイジーなお二人さんだから」

L博士はたしなめるように、

「C君。全く、アルコールが入ると更に口が悪くなるね、君は。
それで、A君? あの件というのは、何か困っている事があるのかな?」

「はい。実は最近、私達のチーム内で、紛失というか、
資料の一部が無くなってしまうことが続いていて」

「えっ? それは、大変じゃないか。要は盗難だろう?」

「盗難と言うほど、重大な被害ではないんです。
無くなったと言っても、ほんの少しで、回復が可能なレベルでしたから」

Sは、大人ばかりの組織内で、そんな性質の悪い、
イタズラ染みたことがあるのか、と思いました。
面倒見が良いL博士は、親身に相談に乗るつもりのようで、
話を詳しく聞きたい様子でした。

「A君、それはいつから始まって、
今までに何回くらいあったのかな?」

「ええと、回数は四回くらいです。最初は……いつからでしたっけ?」

話を振られたBが気だるげに答えました。

「さあ。いつだったかな。結構前じゃない?」

「一度目は二か月前で、パソコンの中にあった論文データの削除」

そう答えたのはC博士でした。

「その時に無くなったのは、ファイルひとつ。と言っても、
中身は数ページ程度だったから、大したダメージじゃなかったのさ。
一度目だったし、誰かが操作ミスで消しちまったのかも、くらいで、
皆も別に気にしてなかったから、皆の記憶を頼りにもう一度書き直したよ」

「それで二度目は?」とL博士。

「二度目も同じさ。論文のデータファイルがひとつ無くなってた。
これも量的には数ページ。一度目よりは少し増えてたがな。
まさか、うちのデータが続けて無くなるとは、
誰も思っていなかったから、バックアップもとっていなかったんだ。
これも少し手間だったが、すぐに修復可能だったよ」

「成程。バックアップをとるようになったのはその時からかい?」

「ああ。よく解ったな。二度目の盗難が起こったあとから、
他の皆には内緒で、俺がバックアップをとることにしたんだ。
一日一回、帰る前に、論文データを全てUSBメモリに落とした。
そしたら案の定、三度目が起こったわけよ。
論文のファイルが、今度は二つ無くなってた」

「ではその時に、バックアップをとっていたことを皆に話したんだね?」

「まあ、そうなんだけどさ。俺が次に何を言うか解るからって、
俺の台詞を取るなよ、L。お前、そういうとこ昔から変わらないな」

「ああ、すまない、つい、ね。ではどうぞ。続けて?」

「でー、ええと、どこまで言ったっけ?」

「皆に話したんだろう? バックアップをとっていた、って」

「ああ、そうそう。三度目の盗難のあとな。
皆も流石に気味悪がってたしさ。
とりあえずデータは無事だぜ、って安心させてやりたかったんだ」

「自分の株を上げたかったから、ではないのかい?」

「L! そ、そういうこと言うなよ!」

「でも、あの時のC博士、格好良かったです」

フォローしたのはAだった。

「さすがチームリーダーだなって、Dさんも言ってたんですよ」

「そ、そうか」

DとEはどちらも男性で、Sにとっては殆ど面識がない人物です。
彼等とは話す機会がなかったので、顔と名前を知っている程度でした。

ジッポが開く音がしてSが視線を配ると、Bが煙草に火を点けていました。
それに気付いたAは、自分の近くにあった灰皿をBの前へ置いたんです。
すると、Bの口が少し動きました。
Bと席が離れているSには聞こえませんでしたが。

「また話を中断させてしまったね、すまない。
では、四度目の盗難について聞かせてくれるかい?」

L博士に促され、C博士は苦い顔をしました。短い髪を掻きながら、

「こいつがやっかいでな。今度はデータじゃなかった。
うちで扱ってる研究材料のほうに手を出された」

「君のとこの研究材料というと、まさか、ラット達かい?」

「ああ。朝来たら、実験中の一匹が、酷く衰弱してた」

「何をされたんだい?」

「投薬だ。そいつは結局、死んじまった。
解剖してみたら、カフェインの過剰摂取だったよ」

L博士は、ううむ、と小さく呻きながら椅子に凭れました。

「カフェインの急性中毒か。
ラットのLD50は、192mg/kgだったね」

LD50とは半数致死量の略語です。
何かを動物に投与した時、その半数が死亡する量を意味します。

192mg/kgは、動物1kgに対して192g与える、
ということですから、例えばラット1匹の体重を300gとした時、
100匹のラットに、63.9gずつカフェインを投与すれば、
その半数である50匹が死亡する、という数値です。

C博士は呆れたと言わんばかりに、

「何も見ずに……よくLD50なんか覚えてるな。
相変わらずお前の記憶力はとんでもねえ」

「ラットのLD50は、あらかた全部覚えさせられたじゃないか?」

「何年前の話だよ、それ」

「まあ、それはさておき」

L博士は背を椅子から離し、座り直しました。

「パソコンの中にあるデータは、C君にバックアップをとられているから、
これ以上、どんなに消去しようとも、もう意味がない。
だから次は、実験に使用しているラットに目を向けたんだね。
実験中のラットなら、バックアップも修復も不可能だから」

「ああ、とんでもねえ奴だよ」

C博士は悔しそうでした。

「ねえ、C君。ラットに投与されていたカフェインだけれど、
それは、薬品庫の中にあるものだったのかな?」

「ああ。多分な」

「そうか。では、誰にも入手可能だね」

「そーゆーこと」

今度はC博士が椅子に凭れかかりました。

ホワイト・レディ4

2012.10.02 (Tue) Category : memo

「畏まりました。ではビールがお二つ、
サパンがお二つ、ホワイト・レディがお一つですね?」

皆が肯定し、ボーイはカウンターへ向かいました。

ボーイが消えると、Bは笑いながら、
Aに向かって「お前だけ仲間外れだな?」と言いました。
一人だけ誰とも一緒ではない飲み物を頼んだことを指して言ったのでしょう。
すると、Aは少しだけ怒っていましたが、AがBにからかわれている様子は、
まるで猫が二匹じゃれあっているようにも見えましたね。
それを微笑ましげに見守っていたC博士は、視線を隣に向けて、

「にしても、Lと飲むなんて、ホントに久し振りだよなー?」

「ビールは来ていないから、まだ飲んではいないけれどね」

「ハハッ。相変わらず細かい男だなー、Lは」

C博士はL博士の肩に腕を回して、再会を喜んでいました。

「C君も相変わらず、真っ黒に日焼けしているね。
今も休みの度に、山や海に行ってるのかい?」

「空いてる時はな。ああ、そうだ。
この前登った山の麓でさ、ウマイ土産をたくさん買ってきたんだ。
うちのフロアでは、余っているようだったから、
今度そっちに持っていこう。甘いものだが、Lは平気だったよな?」

「うん。ありがとう。S君も甘いものは平気だったよね?」

「ええ、はい」

「そう言えば、SはLのチームに居たんだったな。
LにSの手綱が取れるのか、少し心配してたんだが。どうだ、S?
Lはリーダーとして、ちゃんと君の役に立ってるかい?」

「え? ええ。いつもお世話になっています」

「本当か? もし不満があるなら、うちのチームに来な?
俺がLの代わりに、ビシビシ鍛えてやるからよ」

「おいおい、C君。勝手にS君を引き抜かないでくれ?」

「大丈夫です。そこまで不満はありませんので」

「ハハハッ。豪快にフラレちまった!」

まだアルコールも入っていないのにC博士は豪快に笑っていました。
そのうちに飲み物が来て、それぞれ飲み始めたわけですが。
Sの前には、サパンという名のリキュールが来ました。

「さあ、S君? 何のリキュールか、当ててごらん?」

L博士が楽しそうにそう言うので、Sはひと口飲んでみました。
最初に出た言葉は「えっ?」でした。全く想像しない味がしたからです。

そのリアクションを見て興味が沸いたのか、
AとC博士が「飲んでみたい」と言い出し、
それぞれ、隣にあったグラスを手に取ったんです。

AがSのグラスを、C博士がL博士のグラスを借りて、
ひと口飲み、やはりほぼ同じようなリアクションを見せました。

「Bも飲んでみな、ほら」

C博士がL博士のグラスをBに突き出したので、
Bは仕方なくそれを口にしました。

「な、なんだコレ。葉っぱの味がするんですけど」

「そう! 葉っぱを食っちまった時の味がする!
おい、L! これ、何なんだよ! マジで葉っぱなのか?」

皆が一様に驚きのリアクションを見せたので、
L博士はとても満足そうでした。

「そうだよ。『葉』というのは合ってる。
でも、何の葉か、というところまで当てないと100点ではないなあ」

「んなの、解るわけねーだろっ!」

「S君と、女性陣はどうかな?」

Sは首を振り、Bは肩をすくめて手の平を空に向けました。
Aはグラスを見つめながら、

「私も解りません。でも本当に葉っぱの味がして、不思議なかんじです。
あの、Sさん、もう一口だけ飲んでも良いですか?」

どうぞ、とSは答えました。

「ごめんなさい。飲んでみても何の葉か解りません」

C博士は頭を抱えていました。

「これは難し過ぎるぞ、L!」

「Sさん」

SはAに小声で呼ばれました。

「すみません、ごちそうさまでした」

いえ、と言ってSはグラスを受け取りました。

「L! 早く正解を教えてくれよ!」

「解ったよ。正解は、もみの木のリキュールでした」

「えー! あのクリマスツリーのリキュールなのかー!?」

「うん。リキュール・ド・サパン。原産国はフランスだよ。
サパンがフランス語でもみの木、という意味なんだ。
もみの木の新芽から作られているから、
苦味もなく、後味も爽やかだっただろう?」

「ちょっと、もう一回飲ませてくれよ!」

「フフッ。どうぞ?」

C博士は、再度サパンを飲み、「確かに爽やかだ」とか、
「これがもみの木の味かー」と感慨深げに呟いていました。

Sは自分のグラスに視線が向けられているのに気付きました。
C博士の様子とSのグラスを、ちらちらと交互に見ていたのは、
Aでした。Sはすぐに察します。おそらくAも、
『新芽の爽やかな後味』を確かめてみたいのだろうなと。

Sはテーブルの上で、サパンのグラスを横に滑らせました。

「君にあげるよ」

目の前にサパンを置かれたAは、驚いた顔でSを見ました。

「えっ? でも」

「飲みたいんだろう?」

「……はい。でもどうして? 私、まだ何も」

「解るよ、そのくらい」

「あの、でも、これはSさんの」

「いいよ。他のものを頼むから」

Sは近くに居たボーイを呼んで、ウイスキーを頼みました。

ホワイト・レディ3

2012.09.28 (Fri) Category : memo

声をかけてきた女性は、S達と同じ組織に勤めている研究員で、
そうですね、ここからは登場順に名付けて行きましょうか。
では彼女は仮にAということで。

Aはとても女性的な人でした。
ふわりとした長いブロンドの髪をしていて、
背も低いほうでしたし、身に付けているものもフェミニンでした。

その夜の装いは確か、真っ白なカーディガンで、
淵には淡いピンクのラインが縦に入っていたと思います。
胸元にはピンク色の石が付いたネックレス、
それと似たデザインの指輪を薬指に嵌めていました。

Aは今、入店したばかりで、空席を探しているところだったようです。
クリーム色のスカートをひらりと跳ねさせながら、
SとL博士のテーブルに近付いてきました。

「お久し振りです、L博士」

AはL博士に会えて嬉しそうな顔をしていました。
Aは以前、L博士のチームに居た研究員だったようで。
L博士も元部下との再会を喜んでいました。

「やあ。A君じゃないか。元気だったかい?」

「はい。L博士はSさんといらしてたんですね。
私はB先輩とC博士と一緒に来たところなんですよ、ね?」

「どーも」

疲れていて、更に機嫌が悪いといったように挨拶したのが、
Bという名前にしておきましょう。
BはAと同じチームに居る研究員で、Aの先輩にあたります。

Bは女性にしては背が高く、髪も短いせいか、ボーイッシュでした。
アクセサリーの類も一切身に付けず、
その夜は白いワイシャツに黒のパンツでしたか。
その日に限らず、パンツルックでいる彼女しか、
見たことがないような気がします。

見た目は正反対のAとBでしたが、仲は良いようで、
職場でも二人が一緒に居る場面は、Sも度々見かけていたようです。
傍目から見ると、身長差もあるでしょうが、姉妹のようでした。
Bがしっかり者の姉、Aは大好きな姉を追いかける妹、といったような。

AとBの直属の上司にあたるのがC博士。C博士がチームリーダーで、
AとBとCの三人は同じ研究チームに所属していました。
C博士は、L博士と同い年くらいの男性で、
二人がまだ若い頃は、同じチームに居たこともあったようです。

C博士は、アウトドアな趣味を持っているのか、
いつ見ても日焼けをしていて、研究所内では目立つ人物でした。

「おっ。奇遇だなあ! Lも飲みに来ていたなんて!」

C博士もL博士に会えて嬉しそうでした。

「同じ建物で働いてんのに、チームが離れてからは、
なかなか顔が見れなくなっちまったからさー」

「そうだね。広い施設だし」

何か思いついたらしいAは、音を立てずに両手を合わせました。

「良かったら、私達もL博士達とご一緒しても良いですか?
丁度、隣のテーブルも空いているようですし」

「おお、そうだな! そうしよう!」

L博士とSが了承する前に、C博士は隣のテーブルを寄せ始めたので、
SとL博士は自動的に、A、B、Cの三人と一緒に飲むことになったんです。

その時の席順は、絵で書くとこうですね。

■B
C■A
L■S

元々L博士とSが向かい合って座っていた二人用のテーブルに、
隣にあった四人用のテーブルを寄せ、
L博士の隣にC博士、Sの隣にA、その隣にBが座っていました。

C博士は、こんがりと焼けた右腕を挙げ、大きな声でボーイを呼びました。
その時、真っ黒な腕に反して、挙げた手の平だけが白くて。
Sは未だに、そのコントラストをはっきり覚えているとか。

やってきたボーイに最初に注文したのはC博士でした。

「俺はビール!」

「じゃあ、私も」と続いたのがBです。

Aはメニュー表を見ながら、何にするか悩んでいるようでした。
ボーイもそれに気付いたらしく、
SとL博士に「おかわりはいかがですか?」と聞きました。
すると、L博士はSにこう言ったんです。

「S君は、サパンを飲んだことはあるかい?」

「いいえ。初めて聞きました」

「サパンはね、珍しいものでできたリキュールなんだ。
あとで、何のリキュールか当てるゲームができるから、
良ければ君もサパンを頼んでくれるかい?」

「あ、はい」

「ありがとう。ではサパンを二つお願いします」

「畏まりました」

これで注文が終わっていないのは、Aだけになりました。
優柔不断な性格らしく、まだメニュー表とにらめっこをしています。
皆の視線がAに集まっていることに気付いたBは、Aの頭を軽く叩きながら、

「あとはお前だけだぞ」

急かされたAは「ごめんなさい」と言って、
メニュー表から目を離し、ボーイを見上げました。

「えっと、ホワイト・レディはありますか?」

「ええ。ございます」

「じゃあ、ホワイト・レディで」

ホワイト・レディ2

2012.09.25 (Tue) Category : memo

Sの専攻は――私と同じで――心理学です。
大学院を出たあとは、ある組織の研究職に就き、
自白や洗脳について研究している男でした。

ある夜、上司の――では、L博士と呼ぶことにしましょうか。
上司のL博士に誘われて、バーへ行きました。

店内は照明はかなり暗めで、席が近くなければ、
同じ店の中に知り合いが居ても解らない程でした。
アルコールや軽食の種類も豊富でしたし、
職場から程近く、明け方まで開いているのも便利だったんでしょうね。
仕事帰りに夕食を取ったり、職場では話せないようなことを、
仲間内で話し合う場所としても使われていて、
あの組織の人間なら、一度は誰かに誘われていくような店でした。

その夜、L博士は最初、他愛のない話ばかりをしていて、
Sは少々退屈な思いをしていました。
L博士は、何かSに話があって、この店に誘った筈なのに、
いつまでたっても本題が出てこなかったので。

Sは相手の表情や言動からも、相手の考えを多少読み取ることができました。
――いえ。心理学を学ぶ前からです。
Sは幼い頃から、そういった能力を少し持っていたんですよ。
それが年を重ねるごとに、少しずつ成長していったんです。

つまらない話を繰り返す上司に業を煮やしたSは、
「それで、今日は何故、私を誘ったんですか?」と言いました。
すると、L博士は少し驚いた顔をしてSを見たあと、
「S君に隠し事はできないんだったね」と笑っていました。

「言いたいことがあるなら早く言って下さい。
今夜は早く帰って、論文に使う参考文献を読む予定だったんです」

すると、L博士は表情を曇らせました。
その時点でSには、何が本題なのか解りました。

「実は、その論文のことなんだがね?」

「何です?」

「進捗状況はどうだい?」

「順調ですよ。当初より大幅にボリュームが増えることになりましたから、
まだ時間はかかると思いますが。なるべく早く発表したいと思っています」

「完成はいつ頃になりそうなのかな?」

「残念ですが、今年の学会には間に合いませんね。でも来年には」

「そう。来年、か」

「来年では、何か不都合なことでも?」

「S君には敵わないね。今夜は正直に言うよ。
私はね。君が論文を発表するとしても、
タイミングを見計らってからのほうが良いと思っているんだ」

「タイミング?」

「君が今、したためているものは、現在の心理学に、
言わば、革命を起こすようなニューパラダイムだ」

「ええ。そうなるでしょうね。だからこそ早く」

「いや。だからこそ、早まってはいけないんだ」

「何故です」

「君はガリレオになりたいのかい?」

ガリレオ・ガリレイは、天動説が信じられていた時代に、
それとは逆の地動説を唱え、死ぬまで異端の者となった天文学者でした。
宗教裁判で有罪となり、二度と地動説を唱えないと誓約した際、
周囲には解らないようギリシャ語で、
「それでも地球は回っている」と呟いたとの逸話がある人物です。
ローマ教皇が裁判の誤りを認め、ガリレオに謝罪したのは1992年。
ガリレオの死去から350年も経ってからでした。
L博士はSを諭すように言いました。

「私もS君の才能と技術は素晴らしいと思っている。
だからこそ君に、発表のタイミングを見誤って欲しくはないんだ」

しかし、当時のSは、できるなら一刻も早く、
自分の論文を世に出したいと考えていたので、L博士の忠告は不満でした。
年配者の親切な忠告は素直に聞き入れたほうが身の為だ、
と彼が知るのは、それよりもう少し先のことですから。

「では、いつなら良いと言うんです?」

「それは」

「私の死から350年後ですか? それなら私は待てませんよ」

「あっ。L博士じゃないですか」

女性の声がして、二人の会話は中断しました。

ホワイト・レディ1

2012.09.21 (Fri) Category : memo

※若かりし頃(仮タイトル)→ホワイト・レディ(今のところ正式タイトル)

迷い の続編


ジン、ホワイト・キュラソー、レモンジュース。

その3つから成る白いショートカクテル。
さっぱりとした甘さと芯の強いジンが良くマッチしている。
後味は柑橘系の香りがして、どこか切ない気がするのは、誰のせいか。

「どうしたんです、先生?」

マスターはグラスを磨きながら、カクテルグラスとソクーロフを交互に見る。

「そんなにまじまじと『ホワイト・レディ』を見て」

そんな目をしていただろうか。
ソクーロフは一口飲み終わったあとに、こう答えた。

「どうして、このカクテルに、その名が付いたのかと思っていたのですが、
マスターならご存知ですか?」

マスターの視線が右上を向く。

「確か……生まれは1919年でしたか。親はロンドンの名バーテンダーです。
しかし当時は、ジンベースではなく、ペパーミントリキュールがベースでした。
ジンベースに変わったのは1925年とも言われていますが、諸説ありましてね。
このカクテルには謎が多く、名の由来も不明のようです」

「謎のカクテル、ですか?」

「ええ。でも、私はそれで良いと思うんです、この子は」

マスターの目は白いカクテルを我が子のように見つめていた。

「それに、謎の『白い貴婦人』なんてミステリアスで魅力的じゃないですか」

成程、そうですね、とソクーロフは相槌を打った。
キュ、キュッとグラス磨きの音がする。

「あと、私が知っていることと言えば、『ホワイト・レディ』のジンを、
ブランデーに変えると『サイドカー』に、ウォッカなら『バラライカ』、
ラムだと『X-Y-Z』というカクテルになることくらいです。
名の由来が知りたいというご期待に添えず、申し訳ありません」

「ああ、いえ。少し気になっただけですから」

「でも、珍しいですね。先生がそういったご質問をされるなんて。
もしや『ホワイト・レディ』には、何か思い出があるのですか?
それとも、ご友人から何か『ホワイト・レディ』に、
まつわるお話を聞いたことがあるとか?」

「……まあ、そうですね」

「もし宜しければ、お伺いしても宜しいですか?」

「話すとしても、かなり曖昧な物言いしかできませんよ?
登場人物の名前は全て、仮の名前になるでしょうし、
彼等の業務内容についてもある組織の機密に関わる為、
具体的な名称は全て伏せた表現になりますが、それでも構いませんか?」

「ええ。もちろん」

「ではお話ししましょう。私の友人——仮にSとしておきましょうか?」

マスターは優しく微笑んで頷いた。

「Sですか。良いですね、先生のご友人ですから」

ソクーロフは少し苦笑しつつ、

「これは、友人Sから聞いた話なのですが——」

ぽつりとぽつりと語り始めた。

若かりし頃(女性)

2012.09.18 (Tue) Category : memo

女性キャラクタについて

悪い女
何か隠しているから暴きたいと思う
煙草を吸う
ソクーロフをヘッドハンティングしにきたと打ち明ける
それがフェイクだとソクーロフは見抜いた上でバーへ行く
ヘッドハンティングをエサに組織の情報を欲しがっている

別件の自白で手に入れた機密とか
あいつをついでに別件の自白をしてくれとか

なんだろう、女との接点って
「君は、誰の指示で動いてる?」

記者のフリをしてるとか
カフェの店員に紛れ混んでるとか

いかにも怪しい女が一人、
記者か研究員か依頼者に居て、
読者はそいつが怪しいと思いながら見てる
カフェ店員にも新人の女店員がさりげなく若干出ている

ミステリ短編みたいなのだといい

研究所内のカギがないとか
データが盗まれてるとか

誰か他の研究員の論文発表が妨害される
その妨害者がライバルの三人のうちの誰かだろうという話になるが、
実はカフェのボーイに変装している女とか
カフェかバーでニセの作戦を練っているのを
店員の前でベラベラ話す

その作戦に騙されて、店員がやってきたところを、
現行犯で確保する
でもそれはミイラの神秘でやったか


図書館の司書とかでもいいかな

若かりし頃、ラフ書き(背景)

2012.09.15 (Sat) Category : memo

お題
博士の過去エピソード
某軍の研究職時代に、ある悪い女と一悶着


背景
最初は自白だけを頼まれる
上司のレアリー博士も登場する
組織を失脚する前の博士なので、
今以上にキレ者
柔和な先生的なかんじが皆無
組織の中でやや孤立気味
異才過ぎて周囲からはやっかみや妬みも買っていたし、
自分の研究にしか興味がなく、
他人との人間関係などにはまるで興味がなかった
性格も芳しくないので気味悪がられている
庇ってくれるのはレアリー博士だけ
レアリー博士がソクーロフの知らないところでも助けてくれていたりした
レアリー博士の下に居るから破綻者でもやっていけたと今になって思う
組織内の孤立を本人は特に気にしていない
そんな些末時よりもいつか学会で、
論文を発表することを楽しみにしていた

ある日。レアリー博士に誘われてバーに行った時、
博士がもみの木のリキュールを頼む
初めて飲む

「私もソクーロフ君の才能と技術は素晴らしいと思っている」
「だったら」
論文を発表するとしても、タイミングを見計らってからのほうが良い、
早まってはいけないよ、と
レアリー博士はやんわり止めようとしてくれるが、
聞く耳持たず。ナイフの切れ味を早く試したくて仕方ない

「ソクーロフ君」と呼ばれている。
レアリー博士は人格者。
昔の自分を見ているようで心配。
「ところで、見え難くないかい?」
「眼鏡の度は合っていると思いますが」
「いや、前髪だよ。大分、長くなってきたようだから」
「別に気になりませんよ」
「前髪が目にかかっていると、視力の低下を招くと言うよ?
視野もーーそう、視野も狭くなるし」
自分は不自由を感じていないのだから、髪を切りに行くのは面倒だった。
そんなどうでもいいことに時間を使うくらいなら、論文の準備を進めたい。
すると、レアリー博士はこちらを見て、苦笑していた。
「何です? 人の顔見て笑ったりして」
「いや、すまない。あまりにも露骨に『床屋に行くくらいなら論文を書いていたい』と君の顔に書いてあったものだから」
心を読まれた。それほど顔に出したつもりはないのだが。

バー

2012.03.13 (Tue) Category : memo

■ゲストハウス最上階、バー

【ソクーロフ】
私はドライ・マティーニを。##NAME1##は?

【##NAME1##】
えっとー、じゃあ、私も同じものを。

【バーテンダー】
畏まりました。少々お待ち下さいませ。

【##NAME1##】
それにしても、さっきのアイヴィーさん、可愛かったですよねー。

【ソクーロフ】
ん?

【##NAME1##】
博士に「帰って良し」って言われた時のアイヴィーさんですよ。
なんか、犬みたいだったなあー。
ご主人様に構って貰えなくて、しゅんって耳を下げてるかんじ。

【ソクーロフ】
やはり君は……アイヴィーのことが気に入っているようだね。

【##NAME1##】
気に入っているっていうか、スキなんです、
アイヴィーさんと話してる博士を見るのが。

【ソクーロフ】
……。

【##NAME1##】
二人が一緒に居ると、アイヴィーさんも博士も可愛いですから。

【ソクーロフ】
……可愛い?

【##NAME1##】
はい。アイヴィーさんで遊んでる博士も、
博士に遊ばれてるアイヴィーさんも、ダイスキです!

【ソクーロフ】
……冗談でも、君の唇から、あの男を好きだと言われると、
あまり良い気はしないのだがね?

【##NAME1##】
それは、「アイヴィーは私のものだ」的な牽制ですかー? このこのー。
そんなこと言われなくても解ってますよー。

【ソクーロフ】
……。

【バーテンダー】
失礼致します。

【##NAME1##】
あ、来たっ。

【バーテンダー】
お待たせ致しました。ドライ・マティーニでございます。

【ソクーロフ】
ありがとう。

【##NAME1##】
ありがとうございます。

【バーテンダー】
どうぞ、ごゆっくり。

【##NAME1##】
ねえ、博士。普段はアイヴィーさんとどんな――

【ソクーロフ】
##NAME1##。

【##NAME1##】
はい?

【ソクーロフ】
せっかくあの男を置いてきたというのに、
君はあの男の話ばかりするのかい?

【##NAME1##】
ダメですか? 盛り上がるのに。じゃあ、何の話します?

【ソクーロフ】
君と私の、未来の話はどうだろう?

【##NAME1##】
未来の話、ですか。ああ、そうそう、
私も博士にお話ししたいことがあるんです。

【ソクーロフ】
君から? 何だい?

【##NAME1##】
私、近々、お引っ越ししたいなあと思ってまして。

【ソクーロフ】
……引っ越し?

【##NAME1##】
はい。聖アルフォンソ島にお引っ越ししたいんです。
良いと思いませんか?

【ソクーロフ】
あ、ああ。それは良いと思うが……

【##NAME1##】
じゃあ、博士、私の家に来ません?


fin

-Sokurov @Alfonso Ending-

ゲストB

2012.03.12 (Mon) Category : memo

■ゲストハウス外観

【##NAME1##】
街に出てみたいです!

【アイヴィー】
ホント!

【##NAME1##】
良かったら、アイヴィーさんも一緒に行きませんか?

【アイヴィー】
え! 俺も行ってもイイの!?

【##NAME1##】
はい! 私、博士とアイヴィーさんが、
仲良く話してるところを見るのが好きなので。

【アイヴィー】
……え?

【ソクーロフ】
別に、仲良くしているつもりはないのだがね、全く。

【##NAME1##】
ほんとはアイヴィーさんのこと愛してるくせにー。

【ソクーロフ】
心外だね。私が愛しているのは##NAME1##だけだというのに。

【アイヴィー】
うわ、ノロケてきた……

【##NAME1##】
じゃあ、普段二人がよく行くお店に連れて行って下さい!

【ソクーロフ】
……仕方ないね。

【##NAME1##】
やった!

【ソクーロフ】
ではアイヴィー、私達がゲストハウスに
チェックインしてくる間に、どの店に行くか考えておけよ。

【アイヴィー】
はーい!

【ソクーロフ】
……良い返事だな。では##NAME1##、行こう。

【##NAME1##】
はい。それじゃ、アイヴィーさん、ちょっと行ってきますね!

【アイヴィー】
行ってらっしゃーい!

■ゲストハウス、エレベーター

【##NAME1##】
どんな部屋か楽しみだなあ。

【ソクーロフ】
悪くない部屋だよ。

【##NAME1##】
博士。

【ソクーロフ】
ん?

【##NAME1##】
怒ってます?

【ソクーロフ】
何を?

【##NAME1##】
アイヴィーさんを夕食に誘ったこと。

【ソクーロフ】
……多少ね。

【##NAME1##】
フフッ。怒らないで下さいよ。
アイヴィーさんと一緒に居るのは夕食だけなんですから。

【ソクーロフ】
そのあとは?

【##NAME1##】
博士と私の二人きりです。

【ソクーロフ】
では手早く荷物を部屋に預けて、手短に夕食を済ませるとしよう。

【##NAME1##】
あははっ。何なら、アイヴィーさんと、
三人で泊まっても楽しいかもしれないですね!

【ソクーロフ】
……##NAME1##は、そういうのがお好みなのかい?

【##NAME1##】
そ、そういうのって何ですかっ!


fin

-Sokurov @Bad Ending-

ゲストA

2012.03.11 (Sun) Category : memo

■ゲストハウス外観

【##NAME1##】
ホテルディナーが良いです!

【アイヴィー】
え……

【ソクーロフ】
ありがとう、##NAME1##。
アイヴィー。聞いた通りだ。お前はもう帰って良し。

【アイヴィー】
そ、そんなあ……せっかく##NAME1##ちゃんに会えたのに……

【ソクーロフ】
帰って良し。

【アイヴィー】
に、二回も言うなー!

【##NAME1##】
博士、あんまりアイヴィーさんで遊んじゃダメですよ?
……なんとなく、遊びたい気持ちは解りますけど。

【アイヴィー】
ええっ!?

【ソクーロフ】
では車を降りようか、##NAME1##。

【##NAME1##】
はーい。あ、アイヴィーさん、
送ってくれてありがとうございましたー!

【アイヴィー】
う、うん……またね、##NAME1##ちゃん……

ゲスト

2012.03.10 (Sat) Category : memo

■アルフォンソ島空港

【##NAME1##】
やっとアルフォンソ島に着いたー。
あ、オレンジ色の空だ。ここは空が広いなー。
ところで、博士はどこに居るのかなあ。
「島に着いたら空港で待っていなさい」って言われたけど。
……居ないなあ。迎えに来てくれるんじゃないのかな?

【???】
あっ、あれ、##NAME1##ちゃんじゃない?

【##NAME1##】
えっ?

【アイヴィー】
##NAME1##ちゃーん! コッチコッチー!

【ソクーロフ】
##NAME1##。

■タクシーの前に博士とアイヴィー

【##NAME1##】
博士! アイヴィーさんも!

【アイヴィー】
こんにちは、##NAME1##ちゃん。長旅お疲れさま。

【##NAME1##】
こんにちは!
アイヴィーさんの車で迎えに来てくれたんですね!

【ソクーロフ】
遠いところ、よく来てくれたね、##NAME1##。
会いたかった……

■##NAME1##が博士に抱き締められる

【アイヴィー】
うわ、俺の前で……

【##NAME1##】
は、博士……アイヴィーさんが見て……

【ソクーロフ】
気にしなくて良いんだよ、ドライバーのことは。居ないものと思えば良い。

【##NAME1##】
いや、でも、アイヴィーさん、完全に居ますけど……

【ソクーロフ】
フフッ。

【##NAME1##】
(……これは、わざとアイヴィーさんに見せつけてる?)

【ソクーロフ】
いきなり、すまない。やっと##NAME1##に会えたことが嬉しくてね。
改めて、はるばる来てくれてありがとう、##NAME1##。

【##NAME1##】
いえ。私も博士に会いたかったですから。
……あ。すみません、アイヴィーさん。

【アイヴィー】
いや……##NAME1##ちゃんは悪くないから、ちっとも。
なんとなく、ソクちゃんに自慢される予感はしてたし……

【ソクーロフ】
さて、タクシーに乗ろうか。ドライバー、##NAME1##の荷物を。

【アイヴィー】
ハーイ。――##NAME1##ちゃん、
そっちの大きいバッグ貸して? 車の後ろに乗せるよ。

【##NAME1##】
あ、すみません。ありがとうございます。

【アイヴィー】
……##NAME1##ちゃんはこんなにイイ子なのに、
なんでソクちゃんみたいなのに捕まっちゃったんだろ。

【ソクーロフ】
おいで、##NAME1##。私の隣に。

【##NAME1##】
は、はい。

■タクシー、車内

【アイヴィー】
じゃー、出発しまーす。

【##NAME1##】
どこに行くんですか?

【アイヴィー】
最初はねー。

【ソクーロフ】
今日のホテルになるゲストハウスへ向かっているよ。

【アイヴィー】
むっ。俺のセリフっ!

【ソクーロフ】
このあと、どこかに行くにしても荷物をホテルに預けたほうが動きやすいだろう?
##NAME1##は長旅で疲れているだろうから、部屋でひと休みしても良い。

もし、君が他に行きたい場所があればそこへ行くが、
最初の目的地はゲストハウスで良いかな?

【##NAME1##】
はい。ゲストハウスってどんなのか気になってたんです。

【ソクーロフ】
空港から近く、全室の窓から海が見える、なかなか良いホテルだよ。
主に、生徒の関係者や卒業生が島に来た際に、利用されるホテルだ。
学院の関係者はセレブリティが多いから、
ここのゲストハウスは非常にレベルが高い。
今日は、スウィートをとってあるからね。特別、景色の良い部屋だよ。

【##NAME1##】
スウィートって、スウィートルームですかっ!?

【ソクーロフ】
もちろん。君と私が二泊する部屋なのだから。

【アイヴィー】
……二泊かあ。ねえ、##NAME1##ちゃん?
なんか途中でイヤなこととかあったら、
俺んち泊めてあげるから、遠慮しないで来てね?

【ソクーロフ】
割り込んで来るな。お喋りなドライバーだな。

【アイヴィー】
じゃあ、今日、俺を呼ばなければ良かったじゃんっ!?
俺にも、##NAME1##ちゃんとお喋りくらいさせてよっ!

【ソクーロフ】
駄目だ。

【アイヴィー】
##NAME1##ちゃんは優しいから、ダメなんて言いませんー!
ねっ、##NAME1##ちゃん!?

【##NAME1##】
あははっ。仲、良いですね、博士とアイヴィーさん。

【アイヴィー】
どこがっ!?

【ソクーロフ】
さあ、もう着くよ。あれがゲストハウスだ。

■ゲストハウス外観

【##NAME1##】
うわっ、本当に立派なホテルで……

【ソクーロフ】
##NAME1##。じきにディナータイムになるが、今夜はどうする?
外へ食べに行っても良いが……

【アイヴィー】
街に行くんなら、車で連れってってあげるよっ!

【ソクーロフ】
ゲストハウス内にも、レストランはあるんだ。
特に、最上階のバーは気に入って貰えると思う。

【##NAME1##】
街のお店か、ホテルディナーですか。

【ソクーロフ】
##NAME1##はどちらが良い?

【##NAME1##】
うーん。それじゃあ……


→ホテルディナーが良いです!

→街に出てみたいです!

ディズニーED

2012.03.09 (Fri) Category : memo

■ホテル、ゲストルーム

【ソクーロフ】
ホテルの部屋の中にもキャラクタ達の絵があるとは。
本当に徹底しているね、ここは。

【##NAME1##】
このホテルも、夢と魔法の王国の一部ですからねー。
あ、これ、実はお持ち帰りOKなんですよー、このミッキーのアメニティ。

【ソクーロフ】
……おそらく、それが魔法の呪文なのだろうね。

【##NAME1##】
確かに、魔法のように魅力的な言葉ですよねー、『お持ち帰りOK』って。
でも、博士がそんなこと言うなんて意外。

【ソクーロフ】
……いや、そちらではなく。

【##NAME1##】
え?

【ソクーロフ】
『ここは夢と魔法の王国』、それが魔法の呪文なのだろう。
君は自分で気付いているかい?
今日の君は、ことあるごとに、その言葉を口にしていた。
私に何かさせる度に、その呪文を唱え、躊躇する私の背中を押した。

【##NAME1##】
……私、そんなに言ってました?

【ソクーロフ】
言っていたよ。その言葉があるから、この施設内では、
大人が童心に還って遊ぶことも許される。
いい大人が、着ぐるみを見つけて、はしゃぐことも、
ネズミの耳を身に付けて歩くことも、ね。これは非常に興味深いことだ。

以前、君は電話でこう言ったね?
ここに来れば、「きっと博士も魔法にかかる」と。
そう聞いた時は、正直、俄かには信じられなかった。
しかし、今日の私は、君が予言したように、魔法にかけられていた。

ここに魔法が存在するとしたら、
『ここは夢と魔法の王国』、それが魔法の呪文なんだ。
つまり、今日一日、私に魔法をかけてくれたのは、##NAME1##、君だ。

【##NAME1##】
……フフッ。どこに居ても、博士は博士なんですね?

【ソクーロフ】
ん?

【##NAME1##】
遊ぶ場所に来ても、そんなこと考えて、分析までしちゃって。
今日くらいは、何も考えず、気楽に楽しんで欲しかったんですけどね。

【ソクーロフ】
##NAME1##……

【##NAME1##】
でも、何かと考え過ぎちゃうのは、博士の職業病?
っていうより性分かもしれませんね。
ここに来ても、あんまりリフレッシュできませんでした?

【ソクーロフ】
いや……そんなことはないよ。非常に刺激的な一日だった。
初めての場所で、たくさんの貴重な経験をした。
君が居てくれなければ、私には一生縁のない経験だっただろう。

【##NAME1##】
ええと、刺激とか経験とか抜きにして、
楽しかったですか? 単純に。

【ソクーロフ】
フッ。それは愚問じゃないかな?
私が、君と同じ時間が過ごせて、楽しくない筈がない。

【##NAME1##】
そうですか。それなら良いんですけど。

【ソクーロフ】
##NAME1##は? 私と居て、楽しめたかい?

【##NAME1##】
それこそ愚問じゃないですか?
私の気持ちなんか、聞かなくても解ってるくせに。

【ソクーロフ】
全てではないよ。

【##NAME1##】
(……本当かなあ?)

【ソクーロフ】
本当さ。

【##NAME1##】
……やっぱり解ってる。私、口に出してませんよ?

【ソクーロフ】
私に解るのは、ほんの少しのことだけだ。
相手の全てが解るなどと、おこがましい気持ちを持ってはいないよ。
そのような思い上がりを持つ者はカウンセラー失格だ。危険過ぎる。

【##NAME1##】
……。

【ソクーロフ】
それに、知識というものは不思議なもので、
知れば知る程、解らないことが多くなるものなんだ。

【##NAME1##】
……そう、ですか?

【ソクーロフ】
例えば、知識に形があり、それが円形だとしよう。
円の内側が『今、知っていること』、
円に触れている外側が『今、知らないこと』だ。

最初は円の直径が10cmだとしよう。
後に知識が増え、直径20cmの円になったとする。
円の面積が増えると、円周も長くなる。
円周が長い分、『知らないこと』に触れている面積も大きくなるんだ。

だから、知識が増える程、知らないことも増えてしまう。
正確には『自分にはまだ知らないことがある』ということを『知る』んだ。

【##NAME1##】
……。

【ソクーロフ】
出会った時と比べれば、私は君のことを知っただろう。
けれど、それは全てではない。

【##NAME1##】
(博士の手が私の頬に……)

【ソクーロフ】
私にはまだ、君について、知らないことが山程ある。
だから、私は知りたい。もっと、君のことを。

【##NAME1##】
博士は……

【ソクーロフ】
ん?

【##NAME1##】
ずるいです……そうやって、いつも言葉で……

【ソクーロフ】
おや。今日一日、魔法の呪文で、思い通りに、
私を操った魔法使いさんには言われたくないね?

【##NAME1##】
魔法使いなんて……

【ソクーロフ】
それに、あの青い三角帽子を私が被る代わりに、
私のお願いもひとつ聞いてくれる、
そう約束してくれたのは##NAME1##だろう?

【##NAME1##】
やっぱりずるいじゃないですか……

【ソクーロフ】
受け取ってくれないのかい? バレンタインのお返しは。

【##NAME1##】
……やっぱり、これが「してあげたいこと」なんですね。
じゃあ、「渡したいもの」は何ですか?

【ソクーロフ】
そちらはあとで。それより今は……


fin

-Sokurov @Japan Ending-

ディズニー2

2012.03.08 (Thu) Category : memo

■ディズニーランド、エントランス

【ソクーロフ】
ここが入り口か。ほう。
これは随分本格的な施設のようだね。

【##NAME1##】
(博士が本当にミッキーの帽子を被ってる……)

【ソクーロフ】
建築物を眺めるだけでも観光になりそうだ。

【##NAME1##】
(あの博士がミッキー……)

【ソクーロフ】
##NAME1##、次はどこに……ん?

【##NAME1##】
……プッ、あははっ!

【ソクーロフ】
##NAME1##?

【##NAME1##】
ごめんなさい、ミッキー博士が可愛くて、つい! あははっ!

【ソクーロフ】
……##NAME1##……そんなに笑わなくても良いじゃないか。
君の頼みだから、やっているんだよ、私は。

【##NAME1##】
(博士が照れてるっ!)

【ソクーロフ】
……さあ、次はどこに行くんだい?

【##NAME1##】
そうですねえ。色々行きたい所はあるんですけど……
あー! あそこ! ミッキーとミニーが居ますよ!

【ソクーロフ】
ふうん。ここはキャラクタの着ぐるみ達が、
園内を徘徊したりするんだね。

【##NAME1##】
は、徘徊って……それに、着ぐるみじゃありません!
ミッキーはミッキーです!
あ! あの人達、キャストさんに写真を撮って貰ってますよ!

【ソクーロフ】
キャスト?

【##NAME1##】
ここのスタッフさんのことはキャストって言うんですよ。
博士、私達もミッキー達と一緒に写真撮って貰いましょう! ほら早く!

【ソクーロフ】
……元気だね、今日の##NAME1##は。

■ディズニーランド、園内

【##NAME1##】
写真撮って貰えて良かったですね!
ミッキーは、私達が被ってるミッキーとミニーの帽子に気付いて、
「ボク達、お揃いだねっ!」って言ってくれましたし!

【ソクーロフ】
ああ、あのボディーランゲージは、そういう意味だったのか。

【##NAME1##】
えっ? 博士、解らなかったんですか?
人の心が詠めるカウンセラーなのに、珍しいですね?

【ソクーロフ】
……ネズミは専門外だよ。

【##NAME1##】
あははっ。じゃあ、次、行きましょうか。
ここから近い順で攻めて行ったほうが良いですかねえ。

【ソクーロフ】
……おや? ##NAME1##。

【##NAME1##】
はい?

【ソクーロフ】
彼等が歩きながら食べている、あの長い棒のような物は何だい?

【##NAME1##】
ああ、あれはチュロスですよ。棒型のドーナツみたいなお菓子です。
博士、食べてみたいんですか?

【ソクーロフ】
……ああ。とても美味しそうだからね。

【##NAME1##】
……本当に?

【ソクーロフ】
何だい、その疑いの目は。何を想像しているのかな?

【##NAME1##】
い、いえ……何でも……

【ソクーロフ】
あれはどこで売っているのか解るかい?

【##NAME1##】
ええと、多分、もう少し先に行ったところだと思いますけど。
アドベンチャーランド辺りだったかなあ。

【ソクーロフ】
ではそちらに行こう。

【##NAME1##】
(そのやる気は何ですか……)

【ソクーロフ】
##NAME1##、行くよ。

【##NAME1##】
あ、はーい!

ディズニー1

2012.03.07 (Wed) Category : memo

■ディズニーランド、最寄り駅

【##NAME1##】
遂に駅まで来ましたねー!
博士、この駅から歩いてすぐディズニーランドなんですよ。
ほら、もう見えるでしょう?

【ソクーロフ】
ああ。想像以上に巨大な施設のようだね。

【##NAME1##】
あ! ランドの中に入る前に、あそこでお買い物しましょう!

【ソクーロフ】
来てすぐにショッピングかい?
お土産なら最後に購入したほうが。

【##NAME1##】
最初に買わなきゃいけない物があるんですっ!

【ソクーロフ】
……そう。では寄って行こうか。

【##NAME1##】
ありがとうございます! じゃ、行きましょう!

■ディズニーランド、グッズショップ

【##NAME1##】
博士! 聞いて欲しいことがあります!

【ソクーロフ】
突然どうしたんだい、改まって。

【##NAME1##】
実は私、博士に一生のお願いがあるんですっ!

【ソクーロフ】
一生のお願いをここで? 何だい?

【##NAME1##】
今日一日、この帽子を被って歩いてくれませんかっ?
ミッキーの魔法使いの帽子!

【ソクーロフ】
……この、ネズミの黒い耳が付いた、青い三角帽子を? 私に?

【##NAME1##】
博士がミッキーになってくれたら、
私も思い切ってミニーの耳、付けますからっ!

【ソクーロフ】
……それが、君の一生のお願いかい?

【##NAME1##】
はい! 勇気を振り絞ってお願いしてます!
私、博士にこれ被って欲しかったんです!
正直に白状すると、博士をディズニーランドに連れて来たのは、
一度で良いから、ミッキーな博士を見てみたかったからです!
博士とミッキーの、まさかのコラボレーションを!

【ソクーロフ】
しかし……私は36歳の男だよ?
こういったものは女性や子ども達が身に付ける物なのでは?
君が身に付けるのならば可愛らしいが。

【##NAME1##】
大丈夫です! ここは夢と魔法の王国なんですから!
ほら、あっちもこっちも大人が買おうとしてるでしょう?

【ソクーロフ】
……そのようだね。

【##NAME1##】
お願いします、博士! 一生のお願いですからっ!

【ソクーロフ】
成程。君は、どうしても、私にこの帽子を被って欲しいと。

【##NAME1##】
はいっ!

【ソクーロフ】
……君がそこまで言うのならば、仕方がないね。

【##NAME1##】
良いんですかっ!?

【ソクーロフ】
その代わり。

【##NAME1##】
……そ、その代わり?

【ソクーロフ】
あとで君も、私のお願いをひとつ、聞いてくれるのなら、ね?

【##NAME1##】
……あの、ちなみに伺いたいのですが、
それは、どういった類のお願いでしょうか?

【ソクーロフ】
フフッ。こんなところでは言えないよ。

【##NAME1##】
(言えないお願いって……)

【ソクーロフ】
さあ、どうする? ##NAME1##。

【##NAME1##】
交換条件ってことですよね?
かなり、ハイリスク・ハイリターンな気がしますけど。

【ソクーロフ】
どちらもハイであれば、フェアな取引だと思うがね?

【##NAME1##】
(クッ……それでもミッキー博士が見られるのならっ!)
……解りました。その条件、呑みましょう。

【ソクーロフ】
フフフッ。取引成立だね?

【##NAME1##】
(なんか、悪魔に魂を売った気がする……)

【ソクーロフ】
それで、君はどのミニーの耳にするんだい?
幾つも種類があるようだが。

【##NAME1##】
うーん。実は私もこういうの普段はやらないので、
あんまり似合わないと思いますけど……

【ソクーロフ】
私よりはずっと似合うよ。
ほら、この赤いリボンが付いた黒い耳はどうだい?

【##NAME1##】
一番クラシックなミニーを選びましたね。

【ソクーロフ】
ちょっと頭に付けてご覧?

【##NAME1##】
はい。よっと……ど、どうですか?

【ソクーロフ】
ほう。これは……

【##NAME1##】
え?

【ソクーロフ】
早速、購入してこよう。

【##NAME1##】
(博士が急に乗り気にっ!?)

【ソクーロフ】
##NAME1##、この二つを購入するには5000の紙幣で間違いないかな?

【##NAME1##】
ああ、はい。合ってます。でも、私の分は私が。

【ソクーロフ】
いや。私からプレゼントするから、ここで待っていなさい?

【##NAME1##】
あ、ありがとうございます……


自宅

2012.03.06 (Tue) Category : memo

■タクシー、車内

【アイヴィー】
あいつらホントに車降りたね……

【##NAME1##】
うん。それじゃ、早くアイヴィーんちに行こ!

【アイヴィー】
あ、真っ直ぐ、うち帰る?
アルフォンソ島観光は明日から、かな?

【##NAME1##】
うん。私、アイヴィーんちでインスタントコーヒー飲みたい!

【アイヴィー】
インスタントコーヒーで良いの?

【##NAME1##】
うん! 私も好きだから!

【アイヴィー】
そっか。じゃ、早く帰ろ。

【##NAME1##】
帰ろ帰ろー!

【アイヴィー】
なんか、##NAME1##ちゃんが「帰ろう」って言うと、
うちに二人で住んでるみたい、だね……なんちゃって。

【##NAME1##】
ゆくゆくはそうなりたいね。

【アイヴィー】
……マ、マジでっ!?

【##NAME1##】
え、ヤなの?

【アイヴィー】
ヤなわけないよっ!

【##NAME1##】
なら良いけど。

【アイヴィー】
……。

【##NAME1##】
……。

【アイヴィー】
あ、あのさ、##NAME1##ちゃん。
俺、うちに着いたら、渡したい物があるんだ。

【##NAME1##】
ホワイトデーのプレゼント?

【アイヴィー】
え? ああ、うん。それもあるんだけど、
それとは別に、もうひとつ、あるから。


fin

-Ivy @Alfonso Ending-

タクシーB

2012.03.05 (Mon) Category : memo

■タクシー、車内

【##NAME1##】
じゃあ、みんなでお泊まりしましょうか!

【アルフレッド】
よっしゃー!

【##NAME1##】
みんなで泊まったら楽しそうだし!
良いよね、アイヴィー?

【アイヴィー】
う、うん。##NAME1##ちゃんがそうしたいなら……

【シルヴァン】
じゃ、早速今夜の食材を買いに行きましょう!

【ハルヤ】
アイヴィーが作ってくれるなら、俺、おっきなオムライスが良いな。
前にアイヴィーが作ってくれたやつ。

【アイヴィー】
オムライスってか、バターライスの上に、
崩れたオムレツを乗っけただけのやつのことか?
あれは、どっちかって言うと失敗作だろ?

【ハルヤ】
美味しかったよ? 卵にチーズ入っててとろとろだったし。

【アルフレッド】
ああー、あれはウマかったよな。見た目を気にしなけりゃ!

【##NAME1##】
へえ。私も食べてみたいなあ。
ハルヤさん、私にもちょっと分けてくれますか?

【ハルヤ】
うん。アイヴィーは、たくさん作ってくれるから、みんなで食べられるよ?

【アルフレッド】
じゃあさ、今日は卵たくさん買って行こうぜ!
アイヴィー、行き先はショッピングモールな!

【アイヴィー】
ハイハイ……ったく。マージナルプリンスどもめ。


fin

-Ivy @Bad Ending-

タクシーA

2012.03.04 (Sun) Category : memo

■タクシー、車内

【##NAME1##】
でも、ごめんなさい。今回はアイヴィーに会いに来ているので。

【アイヴィー】
##NAME1##ちゃん……

【シルヴァン】
いやーん!

【アルフレッド】
そっか。解ったよ、##NAME1##。
……おい、アイヴィー! 絶対、優しくしろよなっ!

【アイヴィー】
オイッ!? そ、そーゆーコト言うなよっ!

【アルフレッド】
あーあー。俺、もう帰ろっかなー。

【シルヴァン】
僕も、もう帰りたくなって来ましたー。

【ハルヤ】
え? カフェ行かないの?

【アルフレッド】
決めたっ! 今からストリートライブをやるっ! アカペラでだ!

【ハルヤ】
え? いきなり何言って……

【シルヴァン】
イイですね! 僕、今なら、
失恋ソングが世界一上手く歌える気がしますしっ!

【アルフレッド】
俺のほうが上手く歌えるっての!
アイヴィー、俺達は新市街の広場で降りる!

【アイヴィー】
マジでか?

【アルフレッド】
ああ。俺達を降ろしたあとは、二人でどこへでも、行っちまいなーっ!

【ハルヤ】
何キャラなの、それ……

【##NAME1##】
レッドさん。

【アルフレッド】
ん?

【##NAME1##】
ありがとう!

【アルフレッド】
礼なんて言うなよ、##NAME1##。
男はな、惚れた女が幸せならそれで良いんだよ!

【シルヴァン】
わお! レッド、カッコイイですー!
僕が惚れてあげましょうかー?

【アルフレッド】
お前じゃ嬉しくねーんだよ!
ったく! こーなりゃヤケだ!
シルヴァン、ハルヤ! 今日は歌いまくるぞー!

タクシー

2012.03.03 (Sat) Category : memo

■アルフォンソ島空港

【##NAME1##】
アルフォンソ島に着いたー!
うーん。日本より空気が綺麗な気がするなー、何となく。
アイヴィー、ちゃんと迎えに来てくれてるかな。

【???】
あ、来た来たっ! おーい、##NAME1##ー!

【##NAME1##】
あれ? この声は……

【アルフレッド】
よっ! ##NAME1##! 迎えに来たぜ!

【シルヴァン】
会いたかったですー! ##NAME1##ー!

【アイヴィー】
うおいっ! いきなり何しようとしてんだ、シルヴァン!

【シルヴァン】
あーん! ハグくらい良いじゃないですかー!

【アイヴィー】
良いわけないだろーがっ!

【ハルヤ】
ご、ごめんね、##NAME1##。なんか俺達まで来ちゃって……

【##NAME1##】
デッドプリンスの皆さんも迎えに来てくれたんですね!
嬉しいですよ。わざわざありがとうございます!

【アイヴィー】
え、##NAME1##ちゃん……

【アルフレッド】
ほら、な! ##NAME1##が俺達を嫌がるわけないんだよ!

【シルヴァン】
##NAME1##、お車にどうぞ? あ、お荷物お持ちしますね。

【##NAME1##】
あ、ありがとうございます。

【シルヴァン】
はい、アイヴィー。お荷物、お願いしまーす。

【アイヴィー】
ハイハイ……

【アルフレッド】
さ、乗れよ、##NAME1##。

【##NAME1##】
あ、はい。

【アイヴィー】
##NAME1##ちゃんとの感動のご対面なのに、
なんでこんなにバタバタしなきゃなんないんだよ……

■タクシー、車内

【アルフレッド】
さーて。##NAME1##、どこ行きたい?
##NAME1##の行きたいとこ、どこでも連れて行ってやるよ!

【シルヴァン】
ハイハーイ! 僕は##NAME1##とカフェでお茶したいでーす!

【アルフレッド】
シルヴァンには聞いてませんー。

【##NAME1##】
あ、でも、カフェで少し休めるなら、
私も嬉しいです。移動時間が長かったし。

【ハルヤ】
やっぱり疲れるよね、日本からここまで遠いし。

【アルフレッド】
じゃ、アイヴィー。こっから一番近くて、
ゆっくりできるカフェまで頼むぜ!

【シルヴァン】
##NAME1##? カフェに着くまで、
僕に寄りかかって、ひと眠りしたって良いんですよ?

【アイヴィー】
ダーメ! ##NAME1##ちゃんを余計に疲れさせんなよ、シルヴァン!

【シルヴァン】
僕の肩を枕に、うとうとして貰おうと思っただけじゃないですかー。

【アイヴィー】
それがダメだって言ってんだよっ!

【アルフレッド】
なあ、##NAME1##。

【##NAME1##】
はい?

【アルフレッド】
##NAME1##は今夜、アイヴィーんちで泊まるってマジか?

【##NAME1##】
ええ。はい。

【アルフレッド】
本当に良いのか? 何なら、俺達も一緒に泊まってやるぜ?

【##NAME1##】
レッドさん達も一緒にお泊まりですか?

【アイヴィー】
ちょ、何を言い出してんだ、アルフレッド!

【アルフレッド】
##NAME1##が嫌なら大人しく引き下がるけどさ、
もし俺達が必要なら、幾らでも傍に居てやるぜ?

【##NAME1##】
そっか。みんなでお泊まりっていうのも楽しそうですねえ。

【アイヴィー】
なっ……##NAME1##ちゃん、俺と二人で大丈夫だよねっ!?

【アルフレッド】
どうする、##NAME1##?

【##NAME1##】
そうですねえ。


→でも、ごめんなさい。

→じゃあ、みんなでお泊まりしましょうか!

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